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Channel: 水虫道場
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水虫に勝った(1)

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私の水虫歴は、50年にもなります。
昔、隣に座った人の足が偶然に私の足に触れたのです。
その人は、「あ、水虫がうつった」、と言いました。
私は当時水虫なんて知らなくて、「何それ、別にいいよ」と答えました。

実はこのたった1回の接触で、私の左足は水虫に感染したのです。
その人は水虫患部を手でいじっていて、そこから体液がしみ出していて、それが私の足に付着した、ということになります。
私は水虫が何か全く知らず、ただ足がかゆいので手で掻いたりしましたが、そのせいで手の爪が8本水虫になり、その手の爪を介して全身に水虫が広がりました。
私も途中で水虫薬を塗ったりしましたが、何年も経過した水虫が治るわけもなく、気休めだけでしたね。

でも、ここ20年ほどは、その水虫を治そうと思って水虫と格闘してきました。
そして、その結果として水虫を治す薬剤を手に入れました。
水虫を治す薬剤の開発は、私のライフワークとなったのです。
水虫薬の開発は、自分が水虫でなければ到底実行不可能です。
ある種の薬剤を考えた場合、それが水虫に効くかどうかということを自分の水虫で試す、という試行錯誤が必要です。
また、水虫もとても強靭で、いろいろな薬剤を使って何度も挑戦しても、治りはしません。
それでも何度も挑戦するうちに、水虫の弱点が分かってきますし、改良もできるのです。
まさに、水虫患者でなければ水虫薬は開発できない、のです。
もし私が水虫になっていなければ、私が水虫薬を開発することはなかったのです。
人生、何が幸するか、わかりませんね。

ここで、「水虫」という言葉を説明しておきます。
水虫は俗語であり、専門的には皮膚感染症の一種で「皮膚真菌症」と表現します。
真菌とは、わかりやすくいうとカビです。
水虫とは、皮膚(最外層の角層・角質層)にカビが住み着いていて、皮膚角層の中でカビが生活している状態です。
水虫はなかなか治りませんが、「皮膚の最外層にいるカビを殺すことができない」という事実は、ちょっと信じにくい話ですね。

私は、最初はエタノールで水虫を治そうと考えました。
エタノールは殺菌力が強く、75%エタノールは消毒薬として病院でも汎用されています。
皆さんも、エタノールで水虫を治せるのかどうか、考えてみて下さい
(続く)





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