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Channel: 水虫道場
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治らなかった爪水虫

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爪水虫を治すのは、大変な難事業です。
爪水虫を治すためには、
1、爪患部の一番奥にいる菌を殺す~弱体化させる
2、その結果として、菌によって抑制されていた新陳代謝能力を爪が回復する
3、そして爪が根元から新しく伸びてくる
4、足の爪の場合、爪全体が新しく入れ替わるまでには1年以上もかかる
5、爪を再生する組織自体も機能回復には時間がかかり、きれいな爪になるまでには相当な期間が必要
などの条件が必須です。
このため、爪を治そうと思っても、途中で息切れする人も多いのです。

Aさんは、重度の爪水虫と角質増殖型水虫とがありました。
当初は、右足親指爪を治したい、ということでした。
右親指爪(処理前)
イメージ 1

ご覧のように、爪全体が重度の水虫になっていましたので、1時間の処理液浸漬法を行いました。
すると、爪根元から徐々に新しい爪が伸びてきて、半年後には黒い爪部分が少なくなりました。
処理半年後
イメージ 2

このように爪は改善してきたのですが、一つ問題が残っていました。
それは、爪根元部分の爪と皮膚との接触部分が離れてしまっていて、爪上皮がない(回復していない)ということです。
この現象は、爪根元にはまだ菌が生き残っていて、爪組織の回復を妨げている、ということを示しています。
つまり、新しい爪が順調に回復しているように見えるのですが、正常な新陳代謝能力を回復しているわけではない、ということですね。
それで、処理液濃度を高めました。
そして、10ヶ月後には爪上皮も正常化してきました。
処理10ヶ月後
イメージ 3

爪根元部分には健康な爪が伸びつつあり、これで治ったな、と私も思いました。
そして、13ヶ月後には次の写真のようになりました。
処理13ヶ月後
イメージ 4

実は、この症例を見ていた際に、私自身は気がつかなかったのです。
爪上皮部分を見て下さい。
爪上皮がなくなっていますね。
つまり、Aさんは爪が治ったと思って、処理をやめてしまっていた、のです。
そして、菌が復活して、再度爪上皮が侵蝕された、ということですね。
あるいは、他の患部から菌が移ったのかも知れません。
実は、Aさんには他の爪やかかとにも重度の水虫があり、それらの処理も行っていました。
そして、この親指爪については処理されないままになってしまいました。

爪水虫を治すためには、長期の処理が必要です。
この間、集中して処理を継続することは、決して容易ではないことです。
もちろん、この症例でも処理前と比較すれば爪は大きく改善していてご本人は満足していたのですが、完治には届きませんでした。



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爪水虫を治しましょう!

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