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水虫の基礎知識 6、水虫患部の皮膚や爪をはがすことは厳禁です

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水虫患部の皮膚や爪は、白く変色していてはがれかかったりしています。
そんな患部を見ていると、つい指でつまんではがしたくなりますね。
でも、それは絶対にしてはならない行為なのです。

水虫とは、皮膚の一番外側の薄い層(角層)や爪にカビ(皮膚糸状菌または白癬菌)が寄生している皮膚病です。
このカビは、皮膚や爪の成分(ケラチンという蛋白質)をエサにして、皮膚や爪の中で生活しています。
このカビは皮膚や爪の組織の中にいますので、これらをはがし取ってしまう、ということは不可能です。
あるいは、カミソリで水虫がいる角層を切り取る、ということもできませんね。
皮膚や爪をはがしても、水虫菌が死ぬことはないのです。
水虫患部の皮膚や爪をはがしても、水虫菌にダメージを与えることは全くできない、ということを知識として持っておきましょう。

それどころか、水虫患部の皮膚や爪をはがすことは、水虫をとてつもなく悪化させることに直結します。
その実例を一つご紹介します。

イメージ 1

上の写真は右足かかと部ですが、分厚いかかとの皮膚を広範囲にはぎ取ってしまっています。
周辺の皮膚からもわかるように、ここには広く水虫がありますね。
ご本人は水虫をはぎ取るつもりであったのでしょうが、はぎ取った皮膚の下の部分にも広く水虫菌が住んでいます、水虫菌をはぎ取ることなどできないのです。
皮膚をはぎ取ると、皮膚が欠損した部分には新しい皮膚が下から出てきますが、その際に菌も一緒に成長して盛り上がってきます。
新しい皮膚は水虫菌に取っては絶好のエサですので、菌も急速に繁殖するのです。
つまり、新しく隆起してきた皮膚層全体が水虫菌に汚染された層になります。
おわかりでしょうか、水虫をはがすつもりが、はぎ取った皮膚層全体が水虫の塊になるのです。
この部位を水虫道場処理液で処理すると、徐々に病巣が露出してきて、次の写真のように巨大な病巣が表面化します。

イメージ 2

ご覧のように、皮膚をはがした部分全体が巨大な分厚い水虫層の塊になっています。
水虫患部を手ではがすこと、いじることは厳禁です。
水虫患部が極端に悪化しますし、さらに運が悪ければ手の爪に水虫菌が入って爪水虫になり、手の爪水虫を介して全身に水虫が広がることになりかねません。

似たような例として、かかとの角質を軽石でこすり取る、ということも水虫患部を広げます。
軽石は皮膚よりも硬いので、正常な皮膚がこすり取られて傷つき、そこへ菌が入って患部が拡大する、ということになります。

水虫は、水虫薬を使って治すしか方法がありません。
このことを知識として持っておきましょう。




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