前回の記事で、70%エタノールを浸した脱脂綿を足裏に押し当ててエタノールを皮膚内へと浸透させる方法をご紹介しました(写真再掲)。
この処理により足裏の皮膚内へとエタノールが浸透して、皮膚内のカビ(菌糸)を殺したはずですね。
この方法で水虫は治ったでしょうか、三択問題です。
1)水虫はかなり治った。
2)水虫は治らなかった。
3)水虫は全体に広がった。
正解は、3)水虫は全体に広がった、です。
この方式では、エタノールが皮膚内へと浸透して、カビの菌糸を殺すことは間違いありません。
ところがそれ以外の、予想もしなかった問題が起きたのです。
上の写真の足に靴下を履いて歩いたりしたのですが、その際に微細な皮膚の破片が全体に広がる結果となり、その微小な皮膚片(タネ、胞子を含んでいる)から菌糸が伸びて処理面全体に水虫菌が拡散してしまった、ということになります。
つまり、水虫になっている皮膚に摩擦を加えて、その皮膚の破片を全体に撒き散らした、という結果になったわけで、「水虫患部に余計な力を加えることは厳禁」という基本に反したことになりました。
処理面全体に水虫が広がった結果の写真を2枚(足裏、足側面外側)示します。
これらの症状を見て、正直、私は目の前が暗くなり、この水虫にはとても勝てない、と落胆しました。
それでも数日経つと気を取り直して、これらのひどい症状の処理に取り組むのですが・・・
この結果は最悪のものでしたが、これはエタノールのせいではなくて、脱脂綿で足を覆ったことに原因があります。
(次回に続く)