水虫菌のタネ(胞子)を殺す薬剤については、塩素(次亜塩素酸)が知られている程度です。
これ以上の情報は見当たりませんね。
水虫菌のタネに興味を持つ人がそもそもいない(いなかった)、といっても過言ではありません。
実はカビではなくて、細菌についてはタネ(芽胞と呼びます)に関する研究が多くあります。
「芽胞学」という表題の本もあるほどです。
今回は、芽胞(細菌のタネ)に対して殺菌的に働く薬剤をご紹介します。
これらの薬剤は、芽胞の硬い殻を破壊することを目的としています。
1、次亜塩素酸
次亜塩素酸は、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)の存在下で急速に芽胞に対する殺菌効果を示します。
水酸化ナトリウムは、次亜塩素酸が芽胞殻を透過できるように作用している可能性があります。
「カビキラー」も次亜塩素酸と水酸化ナトリウムを含んでいます。
2、過酸化水素
過酸化水素(H2O2)は、水酸化ラジカル(・OH)へと変化してから芽胞に対する殺菌作用を発揮します。
このため、過酸化水素と紫外線照射を併用して・OHを生成させ、芽胞を殺すことが可能です。
ご注意:人体内で・OHが生成すると、DNA鎖が切断されて発ガンの原因になることも知られています。
これは困りますね。
3、オゾン
オゾンは芽胞に対して殺菌的に作用します。
オゾンは芽胞のアミノ酸、RNA、DNAに作用して芽胞を殺すと考えられていますが、正確な殺芽胞機構は不明です。
4、ヨードおよびヨードホル(ヨードと界面活性剤との合剤)類
溶液中のヨード(I2)は効果的な芽胞の殺菌剤です。
ヨードが芽胞に対して効果的に作用する理由はまだ解明されていません。
「ヨードが水虫を治せるか?」というキーワードでネットで検索してみました。
何件かヒットしましたが、「水虫が治った」という情報はなかったですね。
水虫に塗るとしみて大変だ、ということでした。
5、過酢酸
過酢酸(CH3COOOH)は芽胞に対する殺菌効果を持っています。
その作用機序はまだ不明ですが、アミノ酸のーSH基、SーS結合を破壊する可能性があります。
以上、細菌のタネ(芽胞)に対して殺菌作用を持つ化合物をいくつかご紹介しました。
芽胞は硬い殻で覆われていますので、もともと殺しにくいのです。
ましてや人体中にいる芽胞を殺すことはさらに大変です、人体を傷つけることは許されないのですから。
しかし、人類は不可能と思われる壁をいくつも乗り越えてきました。
これらの挑戦は、今も進行中なのです!
爪水虫を治しましょう。
アルテン液は水虫菌のタネを殺し、水虫を完治させます。
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